【飛行機について】エンジンの燃焼器
今回はエンジンの燃焼器について説明します。
エンジン全体の仕組みについては下記の記事をご覧ください。
【飛行機について】エンジン全体の仕組み - KAINと伊吹ゼミの航空宇宙産業ブログ
ジェットエンジンの燃焼器は、圧縮された空気で燃料を燃焼させ、化学エネルギーを熱エネルギーに変換して、ガスの温度を上昇させます。空気の温度は一気に1500℃以上に上昇します。
燃焼器のそのものの性質や能力としては、効率よく燃焼することや、エネルギーの無駄を減らすこと、エンジンを構成するものとして十分に信頼されていることと耐久性があることのほかに、安定的に燃焼することができることなどが求められています。
また、エネルギー資源が時代とともに少なくなってきており、石油の価格の高騰が重大な問題となっています。それに伴い、燃焼器を高温、高圧にしてエネルギーの効率を向上させ、エネルギー資源の使用を減らすことが求められています。さらに、近年、社会問題として工場や交通機関による大気汚染の公害問題も深刻化してきました。航空機のジェットエンジンに対しても低公害化の要求が高まり、燃焼器からの大気汚染の原因となる有害な排出物の発生を抑えることも求められています。
このように、燃焼器には安定性や信頼性、耐久性、低公害化、高効率化などのさまざまな性能が求められています。
(邉見)
〈出典〉
ジェットエンジン燃焼器https://www.jstage.jst.go.jp/article/tsj1973/14/6/14_6_335/_pdf
「飛行機のしくみパーフェクト辞典」監修 東京大学院教授 鈴木真二
〈画像の出典〉
photo AC
https://www.photo-ac.com/main/detail/946478?title=%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E6%A9%9F&searchId=204944308
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