【航空宇宙産業について】航空機完成メーカー
今回は航空機完成メーカーについて説明します。
航空機完成メーカーとはサプライヤーから集めた部品をすべて集めて航空機を組み立てるメーカーです。またどのような航空機を製造するかを決めたり、そのために技術開発をするなどの業務を行っています。
航空機完成メーカーは主にエアバスとボーイングの寡占市場となっています。
航空機を製造する方法として国際共同開発が主流となっています。
民間機の開発には多くの開発費用が掛かるため複数のパートナーと共同で開発を行うようになりました。
日本の企業では川崎重工業株式会社や三菱重工業株式会社などがボーイング787やエアバスのA320などを共同で開発しています。
国際共同開発のメリットとしては開発費を抑えることができ、それぞれの協力企業の技術を生かすことができるので一社で開発するよりも短期で低コストの開発を行うことができます。
従来の民間機開発では航空機完成メーカーが基本設計を行い、その仕様に合ったパーツをサプライヤーに製造してもらう手法をとっていました。しかしこの方法だと開発・製造に時間がかかってしまっていました。最近では基本設計の前段階のコンセプトを決めるコンセプト設計からサプライヤーに参加してもらっています。
こうすることで費用の削減とサプライヤーの知恵を設計段階から取り入れることができるようになりました。
(山田)
<出典>
雑誌「AIRLINE」2016/01
航空機メーカーの寡占化の現状(公財)航空機国際共同開発促進基金
http://www.iadf.or.jp/document/pdf/30-5.pdf
「民間航空機の国際共同開発」名古屋航空宇宙システム製作所
http://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/391/391024.pdf
<画像の出典>
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