【飛行機について】エンジンのタービン
今回はエンジンのタービンについて説明します。
エンジン全体の仕組みについては下記の記事をご覧ください。
【飛行機について】エンジン全体の仕組み - KAINと伊吹ゼミの航空宇宙産業ブログ
タービンでは、空気を圧縮するコンプレッサーとガスの温度を上昇させる燃焼器を経た高温高圧ガスから、回転の動力を取り出します。
その仕組みは風車と同じで、高温高圧のガスがタービンの羽根車に吹き付けられることによって回転します。風車と異なる点は、風を整えて羽根車に吹きつけるという点です。
タービンは、空気の流れを整える静翼列(ステーター)と高温高圧のガスの流れを受け止め回転する動翼列(ローター)からなり、静翼列と動翼列をあわせて一つの段になっています。そして、静翼列と動翼列からなる段を軸方向にいくつも重ねて、段階的に高温高圧のガスから回転の動力を取り出していきます。
このタービンには高圧タービンと低圧タービンがあります。高圧タービンは、燃焼器から出てきた高温高圧のガスによって回り、その回転は軸を通じて前の方に伝わり、コンプレッサーを回転させます。一方、低圧タービンは、高圧タービンを回してもまだパワーを残したガスによって回され、その回転の軸を通じて前の方に伝わり、ファンを回転させます。
このように、タービンは高温高圧のガスから回転の動力を取り出し、前の方にあるコンプレッサーやファンを回転させています。
(邉見)
〈出典〉
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/jetlab/gtsj/
「飛行機のしくみパーフェクト辞典」監修 東京大学院教授 鈴木真二
〈画像の出典〉
photo AC
https://www.photo-ac.com/main/detail/946478?title=%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E6%A9%9F&searchId=204944308
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