【航空宇宙産業について】航空機エンジンメーカー

 航空機エンジンメーカーはエンジンを作るために必要なパーツをエンジン完成メーカーに依頼されて納入するメーカーのことです。

f:id:kain-aerospace:20210107004658p:plain

日本で代表的な企業は株式会社IHI(以下IHI)や三菱重工業株式会社(以下三菱重工)、川崎重工業株式会社(以下川崎重工)などがあげられます。

IHIエアバスにファンモジュール*1ボーイングタービンの回転部分などを納入しています。三菱重工ボーイングにタービンブレード*2エアバス燃焼器部位を納入しています。川崎重工ボーイングに中圧圧縮機モジュール*3エアバスにファンケース*4を納入しています。

航空機のエンジンの開発方式としては膨大な開発費用の軽減などの観点から国際共同開発が基本となっています。

日本ではアメリカのプラットアンドホイットニー社との共同開発でエアバスA320型機のエンジンであるPW100G-JMというエンジンの製造にIHI川崎重工三菱重工が参加しています。

またボーイング787のエンジンであるGEnxエンジンとTrent1000エンジンの開発にも参加しています。GEnxエンジンはゼネラルエレクトリック社、Trent1000エンジンはロールスロイス社とそれぞれ共同で開発しておりIHI川崎重工三菱重工が参加しています。

 

(山田)

 

<出典>

一般財団法人日本航空機エンジン協会 事業概要

http://www.jaec.or.jp/pdf/JAEC(ja)2018.pdf#zoom=100

航空機産業の動向と参入のタイミング

https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/kouku_uchu/data/doko_timing.pdf

三菱重工 ホームページ

https://www.mhi-aeroeng.co.jp/

IHI ホームページ

ihi.co.jp/ihi/products/aeroengine_space_defense/aircraft_engines/

川崎重工 ホームページ

https://www.khi.co.jp/mobility/aero/jet_engine/

ファンケース、構造用ガイドベーン」IHI ホームページ

https://www.ihi.co.jp/ia/products/air-engine/sgv/index.html

大型民間航空機用エンジン「Trentシリーズ」向け中圧圧縮機モジュールの納入累計1,000台を達成 川崎 ホームページ

https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20180319_1.html

航空実用辞典

http://www.jal.com/ja/jiten/dict/p217.html

安定運用を支える燃焼器技術

//power.mhi.com/jp/products/gasturbines/technology/combustor

 

<画像の出典>

PhotoAC

https://www.photo-ac.com/main/detail/413969?title=%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3

PhotoAC

https://www.photo-ac.com/main/detail/1056835?title=%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3

PhotoAC

https://www.photo-ac.com/main/detail/1056837?title=%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3

PhotoAC

https://www.photo-ac.com/main/detail/4279403?title=%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89

*1:ファンモジュール:エンジンの整備性を考えて全体を分けたいくつかのグループの一つ。

*2:タービンブレード:エンジンの中にある羽。

*3:中圧圧縮機モジュール:ファンから送り込まれた空気を昇圧して高圧圧縮機に送り込む装置。

*4:ファンケース:ファンが入っているケース。

【航空宇宙産業について】航空機完成メーカー

 今回は航空機完成メーカーについて説明します。

航空機完成メーカーとはサプライヤーから集めた部品をすべて集めて航空機を組み立てるメーカーです。またどのような航空機を製造するかを決めたり、そのために技術開発をするなどの業務を行っています。

航空機完成メーカーは主にエアバスボーイングの寡占市場となっています。

 

ボーイング787             エアバスA350

f:id:kain-aerospace:20210107004012p:plain

 航空機を製造する方法として国際共同開発が主流となっています。

民間機の開発には多くの開発費用が掛かるため複数のパートナーと共同で開発を行うようになりました。

日本の企業では川崎重工業株式会社や三菱重工業株式会社などがボーイング787エアバスA320などを共同で開発しています。

国際共同開発のメリットとしては開発費を抑えることができ、それぞれの協力企業の技術を生かすことができるので一社で開発するよりも短期で低コストの開発を行うことができます。

従来の民間機開発では航空機完成メーカーが基本設計を行い、その仕様に合ったパーツをサプライヤーに製造してもらう手法をとっていました。しかしこの方法だと開発・製造に時間がかかってしまっていました。最近では基本設計の前段階のコンセプトを決めるコンセプト設計からサプライヤーに参加してもらっています。

こうすることで費用の削減とサプライヤーの知恵を設計段階から取り入れることができるようになりました。

 

 (山田)

 

<出典>

雑誌「AIRLINE」2016/01

航空機メーカーの寡占化の現状(公財)航空機国際共同開発促進基金

http://www.iadf.or.jp/document/pdf/30-5.pdf

「民間航空機の国際共同開発」名古屋航空宇宙システム製作所

http://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/391/391024.pdf

 

<画像の出典>

photoAC

https://www.photo-ac.com/main/detail/297987?title=%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E6%A9%9F%E3%80%80%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%B9A320&searchId=238164594

photoAC

https://www.photo-ac.com/main/detail/297987?title=%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E6%A9%9F%E3%80%80%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%B9A320&searchId=238164594

【 航空宇宙産業について】品質管理

 今回は品質管理について紹介します。

 

 品質管理とは、商品やサービスを提供するにあたり、その品質に問題がないか検証・保証することです。品質管理は基本的に、生産から販売まで一連の流れを管理することを指します。具体的な内容として、工程管理、品質検証、品質改善があります。

工程管理では、商品やサービスをつくる工程そのものを管理します。生産工程に必要な労働力や原材料、設備などを管理し、常に効率よく生産できる体制の維持をします。

品質検証では、仕入れた原材料や部品などの製品を検査、管理をします。

品質改善では、製造工程において生じる様々な問題点を洗い出し、その解決によって品質を改善し、未然に納品トラブル等を防ぎます。

 

 国際的な規格にはISO規格が使われています。ISO規格とは、ISO(international organization for standardization )が定義した国際的に通用する規格や標準のことです。

その中にISO9001があります。ISO9001は一貫した製品・サービスを提供し、顧客満足を向上させるための品質マネジメントシステムに対する国際規格です。

 

 また、日本での航空宇宙産業向け品質マネジメントシステム規格の1つとしてJISQ9100があります。

JIS規格はJISC(日本産業標準調査会)によって定められた日本の国家規格です。

JISQ9100はISO9001をベースに日本語に翻訳し、航空宇宙・防衛産業特有の要求項目を追加したものになります。

 

 また、AS9100、EN9100という航空宇宙産業向け品質マネジメントシステム規格があります。これらは国際航空宇宙品質グループ(IAQG)が発行している品質マネジメントシステム規格です。AS9100は米国向け、EN9100は欧州向けの規格となります。

これらはJISQ9100同様、ISO規格をベースに航空宇宙・防衛産業特有の要求事項を追加したものです。

 

(兵地)

 

<出典>

Asia AD

https://products.sint.co.jp/aisia-ad/blog/what-is-quality-management

JISC ホームページ ISO

https://www.jisc.go.jp/international/index.html

JISC ホームページ JIS規格詳細

https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?toGnrJISStandardDetailList

JAQG 航空宇宙品質センター

https://jaqg.sjac.or.jp/about/jisq9100_02.html

JQA 日本品質保証機構 ISO9001

https://www.jqa.jp/service_list/management/service/iso9001/

【 航空宇宙産業について】NADCAPについて

 今回は、NADCAPについて説明します。

 

NADCAPは、アメリカのNPOであるPRI(Performance Review Institute )が審査機関として運営している、国際航空宇宙産業における特殊工程や製品に対する認証制度のことです。

ボーイングエアバス三菱重工業株式会社など、世界の航空宇宙関連企業である機体・エンジン及び搭載機器の主要企業が取得しています。

製造企業が顧客に発注する製品に特殊工程が含まれる場合には、製造委託する条件としてNADCAPの認証の取得を義務付けている場合が多いです。

 

また、NADCAP を取得するためにはAS/EN/JISQ9100取得が前提となります。

 

(兵地) 

 

<出典>

全国航空機クラスター・ネットワーク

https://namac.jp/column/3631

hinshoken × TFM

https://hinshoken-tfm.jp/nadcap/

【航空宇宙産業について】JISについて

 今回は、JIS規格について説明します。

 

 JIS(日本産業規格)とは、日本の産業標準化の促進を目的とする産業標準化法に基づき制定される任意の国家規格です。土木及び建築、一般機械、電子機器及び電気機械などJISは多数の部門に分類されており、それぞれ分野に応じてアルファベットと数字が付与されています。なお、JISが法令の技術基準などに引用される場合には、その法令などにおいて強制力を持つことになります。

 

 その中のJIS Q 9100とは、ISO9001をベースに航空宇宙防衛産業における特有要求事項を追加した品質マネジメントのJIS規格です。

また、日本産業規格ではありますが、アメリカではAS9100、ヨーロッパではEN9100という互換規格があり、相互認証されています。

そのため、JISQ9100の認証を取得するということは、航空宇宙防衛産業業界における品質マネジメントシステムの国際的な認証を得たものとして取り扱われることになります。

 

(兵地)

 

<出典>

JISC ホームページ JISとは

https://www.jisc.go.jp/jis-act/index.html

ISO総研 JISQ9100ってどんなことをするの?

https://www.isosoken.com/iso/2014/07/24/jisq9100って、どんなことをするの?/

【飛行機について】飛行機の基本構造

f:id:kain-aerospace:20210107153442p:plain


 今回は飛行機の基本構造についてお話しします。

 

f:id:kain-aerospace:20210107153500p:plain

飛行機 基本構造

飛行機の基本構造は胴体、コックピット、主翼、尾翼( 水平尾翼 , 垂直尾翼 )、エンジン、着陸装置( メイン・ライディング・ギア , ノーズ・ライディング・ギア )などで構成されています。

 

飛行機内部には、客室、ギャレー、貨物室、前脚・主脚格納室、電気/電子機器室が備わっています。ここから一つずつもう少し詳しくお話しします。

 

【胴体】

胴体の構造は、セミモノコック構造になっています。セミモノコック構造とは、フレーム、外板、ストリンガ(縦通財)で構成されていて、胴体の断面の形状に沿う形のフレームがあり、そのフレームを外板が覆っています。

機軸方向にはストリンガが取り付けられ、大きな荷重を支えています。この構造を用いることで、外板は圧力により膨張し変形しないような役割を果たし、ストリンガは圧縮や曲げの力に耐える役割をします。このような構造にすることで一部が破壊しても構造全体に与える影響が小さくなります。

 

【飛行機について】飛行機の胴体に使われている補強材について - KAINと伊吹ゼミの航空宇宙産業ブログ

 

【コックピット】

コックピットは飛行機の機首部分にあるパイロットの仕事場であり、飛行機のすべての動きがコントロールされています。

コックピットには、操縦席、飛行機を操縦するためのハンドル、飛行機の翼を動かすためのレバーやペダル、姿勢・速度・気圧高度が分かるような画面、異常事態が起こった際に視覚的・聴覚的に知らせる画面など数多くの先端テクノロジーが備わっています。

 

f:id:kain-aerospace:20210107153540p:plain

 

主翼

主翼にはスラット、スポイラー、フラップ、エルロン、フラッペロンが備わっています。

スラット

主翼本体との隙間を作り揚力を高める動翼。

スポイラー

揚力を下げる働きを持つ動翼。

フラップ

揚力を上げて機体を浮かせる高揚力装置。

エルロン

機体の左右の傾きをコントロールする動翼。

フラッペロン

エルロンとフラップの役割を兼ねた翼。

 

【飛行機について】主翼の内部構造 - KAINと伊吹ゼミの航空宇宙産業ブログ

 

尾翼( 水平尾翼 , 垂直尾翼 )】

尾翼には、水平尾翼垂直尾翼があり、それぞれに、動翼と呼ばれる機体の方向をコントロールする役割を持つ翼が備わっています。水平尾翼には機体の上下方向をコントロールするエレベーター(昇降舵)、垂直尾翼には機体の上下方向をコントロールするラダー(方向舵)が備わっています。

 

エンジン

エンジンの中でも皆さんがよく目にする旅客機は、ターボファン・エンジンが使われています。ターボファン・エンジンは、ファン、コンプレッサー、燃焼器、タービン、排気ノズルで構成されています。

 

ファン

羽根を回転させて大量の空気を取り込み圧縮し、後方に空気を届けるもの。

コンプレッサー

ファンから取り込まれた空気を圧縮して燃焼器に届けるもの。

燃焼器

圧縮された空気と燃料を混合して燃焼してエネルギーを生み出すもの。空気の温度は、一気に1500度以上に上昇する。

タービン

燃焼器で作られたエネルギーを回転エネルギーに変え、コンプレッサーやファンを回転させるもの。

排気ノズル

タービンを回転させた燃焼ガスを排出するもの。

 

着陸装置( メイン・ランディング・ギア , ノーズ・ランディング・ギア )】

着陸装置は、メイン・ランディング・ギアとノーズ・ランディング・ギアの二つがあります。着陸装置とは、離着陸の際に使用する装置のことを指します。前者は主翼についているもので、後者は機体の前方についているものです。

着陸装置は離着陸時の衝撃を抑えるための装置で、脚柱、車輪、ステアリング装置、ブレーキで構成されています。

 

脚柱

車輪がついている脚。

車輪

飛行機のタイヤ。

ステアリング装置

地上走行中に機体の方向変換をする装置。

ブレーキ

車輪の回転を抑えて飛行機の速度を調節することや止める装置。

 

客室

客室内部には、シート、ストウェッジ、トイレが搭載されています。

 

シート

乗客の椅子。

ストウェッジ

乗客用の荷物入れ。

トイレ

用を足すところ。ラバトリーとも呼ばれている。

 

【ギャレー】

ギャレーは、乗客に提供している機内食や飲み物などを収納するもの、食べ物を温める電子レンジやオーブン、ごみを圧縮処理するトラッシュコンパクター、機内販売で見るサービス・カートなどが収納されています。

 

【貨物室】

飛行機の胴体の床下にある,手荷物や貨物、郵便物などをのせる場所です。

 

【前脚・主脚格納室】

飛行中に、降着装置を格納する場所です。前脚(メイン・ライディング・ギア)の格納室と主脚(ノーズ・ライディング・ギア)の格納室があります。

 

【電気/電子機器室】

非常用バッテリーや発電機が搭載されている場所です。

 

⇩⇩詳しい電気系統の説明⇩⇩

【飛行機について】飛行機の電気系統の仕組み - KAINと伊吹ゼミの航空宇宙産業ブログ

 

(太田)

 

<出典>

鈴木信二 田村正隆(2015) ダイナミック図解 飛行機のしくみパーフェクト事典 ナツメ社

鈴木信二 田村正隆(2009) 史上最強カラー図解 プロが教える飛行機のすべてがわかる本 ナツメ社

 室蘭工業大学航空宇宙機システム研究センター 東野和幸 (2018) きちんと知りたい!飛行機メカニズムの基礎知識

 航空実用辞典

http://www.jal.com/ja/jiten/dict/p083.html#01-05

 

<画像の出典>

photoAC

https://www.photo-ac.com/main/detail/946478?title=%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E6%A9%9F&searchId=204944308#

イラストAC

https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=764606&word=%E3%82%B3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%94%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88&searchId=49661852

 

【航空宇宙産業について】新明和工業株式会社

 今回は、新明和工業株式会社(以下 新明和工業)を紹介します。

航空機を作っているメーカーとして、どこかで一度は聞いたことのある企業ではないでしょうか。

新明和工業は日本で数少ない航空機機体メーカーTier1に属しており、航空宇宙産業を代表する企業の一つです。

 

この記事では、まず航空機の機体メーカーである新明和工業の事業内容について説明し、次に航空宇宙産業との関わり方について紹介します。

 

 新明和工業の前身は、飛行艇や戦闘機「紫電改」の製造を得意としている川西航空機です。戦後に、民需転換を図る中で社名変更を行い、現社名になりました。

この飛行艇技術は、戦前から現代の航空機製造に設計や運用のノウハウを受け継いでいます。

新明和工業は、US-2をはじめとする航空機事業の他にも様々な事業をしており、中でもダンプやゴミ収集車などの製造をする特装車事業では国内トップシェアを誇るメーカーです。

また、地震に強いパーキングシステム、ごみ収集から資源化まで行う産業機械システム、下水道を中心とし水まわりの環境改善をする流体事業なども行っています。

どの事業も人々の暮らしや命に関わり、私たちの安心・安全を支えてくれています。

 

 新明和工業では、「飛行艇」と「民間航空機」の2つの分野で航空宇宙産業に関わっています。

 まず飛行艇と聞いてどんなものかイメージできますか?

飛行艇】とは漢字から推測できる通りの、飛行機と船の特徴を持ち、陸上だけでなく海面にも着水できる飛行機のことです。

飛行艇は「陸・海・空」を繋ぐことを可能にしていますが、実際にどのように使われているのでしょう。

新明和工業が製造する「US-2」型救難飛行艇は、海難事故の救助活動を目的として海上自衛隊によって運用されています。

前身である「US-1」と合わせれば、今までに1000回以上もの出動回数を誇っており、救援活動に欠かせない航空機です。

US-2は離着水が可能なので、飛行場を持たない離島や、海難事故現場へいち早く到達できます。この強みを生かし、救助以外でも離島住民の都心部への輸送など、様々な活用法が期待されます。

 

(下記US-2写真)

 

f:id:kain-aerospace:20210106084649j:plainf:id:kain-aerospace:20210106084715j:plain

 次に民間航空機については、国産旅客機YS-11の開発経験をもとに、ボーイング767開発プロジェクトをはじめ、様々な民間機プロジェクトに参加しています。

技術と品質の高さを世界の航空機メーカーから評価され、その実績は約13,000社の中からボーイングサプライヤー・オブ・ザ・イヤー「主要構造」部門で2年連続受賞するほどです。

飛行艇で培った技術から、ボーイング社をはじめとする航空機完成メーカーに向けた部品製造、供給まで事業領域を広げています。

現在は、ボーイング777向けに翼胴フェアリング主翼と胴体結合部)を製造し、777XプログラムではボーイングのTier1(一次サプライヤー)として認められています。

 

 このように新明和工業は、救難飛行艇や民間航空機向け部品など、社会へ貢献する製品を生み出し、世界中で活躍している企業です。

 

(川岸)

 

<出典>

新明和工業株式会社 HP 

https://www.shinmaywa.co.jp/index.html

乗りものニュース

https://trafficnews.jp/post/87484

公益財団法人 航空機国際共同開発発足基金

http://www.iadf.or.jp/document/pdf/26-2.pdf

ボーイングと日本について

https://www.boeing.jp/ホーインク-シャハン/ホーインクと日本.page

ボーイングジャパンHP:サプライヤー・オブ・ザ・イヤー2013,2014

https://www.boeing.jp/ホーインク-シャハン/supplier-of-the-year.page

一般財団法人日本航空機開発境界(JADC) ボーイング777Xの開発に日本5社が参画

https://www.shinmaywa.co.jp/aircraft/news/pdf/p_news2014_0612.pdf

 

<画像の出典>

photo AC ボーイング777

https://www.photo-ac.com/main/detail/296520?title=飛行機 ボーイング777-200&searchId=232235185

海上自衛隊HP  US-2 

https://www.mod.go.jp/msdf/formal/gallery/aircraft/kyunan/details/us-2.html